転職の際、ハローワークを利用しようとしたら「ハロワの求人はブラックだから気をつけて」と言われました。
確かにそのような噂は耳にしますが、なぜそう言われるのかは知らない方が多いのではないでしょうか。
今回の記事では、ハローワークの求人がなぜブラックと言われるのか、本当にブラックな求人ばかりなのかということについてお話します。
実際に、私はハローワークを利用して転職を成功させました。
この記事を読めば、なぜハローワークの求人はブラックと言われるのかがはっきりわかります。
ハローワークの求人の特徴
ハローワークの求人は、他の様々なエージェントの求人と比べても大きな特徴があります。
ハローワークは公共機関であるため、普通の企業とは違いがあるのは当然ですよね。
そこで、どんな違いがあるのか、具体的に見ていきましょう。
求人登録費用が無料
ハローワークの求人は、登録費用が無料です。
大手の求人サイトであるマイナビやリクナビは掲載に120万円以上かかると言われています。
それに比べると、ハローワークは企業にとって求人が出しやすい。中小企業の求人が多くなるのです。
登録費用が無料であることは、ブラック企業の求人が多いと言われる理由の一つです。
新しい人が入社しても、すぐに辞めてしまうような企業では、常に求人を出し続けなければいけません。
その時に、有料の求人を出していたら莫大な費用がかかってしまいます。
そのため、常に求人を出していたいような企業がハローワークに求人を掲載していることが考えられます。
求人の掲載期間が長い
ハローワークの求人の有効期限は、受理した日の翌々月までなので、3ヶ月間です。
しかし、同じ案件でも制限なく再掲載ができるので、3ヶ月毎に手続きすれば、ずっと求人を掲載し続けることが出来ます。
そのため、求人件数が莫大な数になり、管理が行き届いていないこともあります。
ブラック企業でも、管理の目をかいくぐって求人を掲載し続けることが不可能ではないということです。
さらに、ハローワークは求人掲載の際のチェックが他企業サイトより厳しくないという話を聞きました。
そういった点でも、ブラック企業の求人は、企業が運営する求人サイトよりも掲載しやすいという特徴があります。
ハローワークにはノルマがない
ハローワークには、担当者一人に対して、何人を就職させなくてはならないとか、いくつの企業かで成約しなければならないといったようなはっきりとしたノルマがありません。
自分が紹介した人が企業を辞めようと、ハローワーク担当者の給料が下がることもありません。
ハローワークは多くの求人を多くの人に紹介することが主な活動です。
地方の求人が多い
ハローワークには、今まで述べてきた理由から、中小企業が多く求人を掲載しています。
中小企業は地方に多いので、結果的に地方の求人が多くなります。
幅広い年齢層で、様々な学歴、職歴の人に対して求人が用意されています。
未経験者でも歓迎の求人が多く、その業界を知らない人を取り込もうという考えをもつ企業の求人もあるそうです。
ハローワークの求人の選び方
ここまで、ハローワークの求人の様々な特徴について述べてきました。

これじゃ、ハローワークはブラック企業の求人だらけで、利用するのが怖いね。
それでも、私はハローワークを利用して、びっくりするほどホワイトなIT企業に就職することができました。
では、私がハローワークで求人を見た時、どのようなことに気をつけて選んでいたのかをご紹介します。
ずっと同じ求人が長期間でている企業は選ばない
同じ求人が長期間掲出されているということは、採用人数がずっと目標に達していない、もしくは採用してもすぐに人数が減ってしまうということが考えられます。
良い企業なら、できるだけ長く働きたいと思うのが普通でしょう。
人が定着しない企業は、何かしら問題があると考えて間違いありません。
そういった企業を見分けるには、以前から長期間掲載されている求人かどうかというのをチェックしましょう。
求人票の「受理日」を確認し、さらに、担当者に「この求人は長期間掲載されているものか」と聞きましょう。
もし、それで長期間掲載されているものだということがわかれば、その求人は避けたほうがよい求人です。
給与の幅が広すぎないか
例えば、給料の欄に「150,000円~400,000円」と書いてあったとしましょう。
その場合、多くの人は上限の400,000円に目が行きます。
でも、この書き方だと、あなたに必ず月400,000円払われるとは約束されていません。
最低でも150,000円払われるということしか確約されていないのです。
そうやって、上限を多く見積もり、高給な職に見せる手口が多く使われているそうです。高給な職はとても魅力的ですからね。
求人を見る時は、必ず最低値を見るようにしましょう。
試用期間が長すぎないか
試用期間が長かったり、有給が支給されるまでに長い期間をようする企業は、入ってすぐ辞める人が多い可能性があります。
入ってすぐ辞める人が多いため、企業側のリスクを減らすために、試用として扱う期間を延ばしているということが考えられます。
あまりに異常な期間が設定されていたら気をつけましょう。
参考記事
こちらでも、ハローワークのブラックな求人について書いていますので参考にどうぞ

ハローワークを利用する時のポイント
このような噂があっても、私がハローワークを利用した理由は、「地方の求人が豊富だったから」という理由です。
私はかなりの田舎に住んでいますので、マイナビやリクナビでは、地元の求人の数があまりありませんでした。
しかし、ハローワークにはかなりの数の求人があったのです。
自分の目さえ鍛えれば、よい企業を選ぶことが出来るという確信を持ってハローワークを利用しました。
なんでも担当者にきく
ハローワークを利用する時は、受け身になってはいけません。
疑問や気になっていることは担当者にききましょう。
今回記事に書いたようなことも、担当者に「ブラック企業には入りたくないんです!どんな企業の離職率が高いか教えてください!!」と頼みました。
担当者はそれに快く答えてくれて、一生懸命対応してくださいました。
なんでも面接できく
ハローワークの紹介で、面接までたどり着いたら、気になることはその企業の人事なり担当者にすべて聞きましょう。
例えば、求人に残業代のことが書いてなかったら、「残業代はどのように支給されますか」と聞きます。
それに対して、真摯に答えてくれる企業は、信用できます。
一方で濁されたり回答を拒否される場合は、なにか隠したいことがあるのだと推測できます。
どんな質問をしても、きちんと向き合ってくれる企業に就職しましょう。
面接は、就活の最終関門です。自分の目で見極められる最初で最後の機会ですので、存分に活用しましょう。
ハローワークは利用する価値あり
ハローワークにはブラック企業の求人ばかりある、という噂はあながち嘘ではありません。
しかし、受け身にならず積極的に活動し、選ぶ力を鍛えれば、これほど良い機関もありません。
求人数も多く、利用も無料で、サポートもかなり充実しています。
私はハローワークを利用して、超ホワイト企業に就職できました。
企業の運営するエージェントに自分の希望を伝えた時「高望みしすぎ」だと言われて、給与や待遇面の希望を下げて仕事を探しました。
しかし、ハローワークにいったら「妥当な希望だ」と言われ、その希望通りの職に就くことができたのです。
エージェントは利用者の希望を叶えることでなく、企業と求職者をマッチングして企業から紹介料をもらうことが目的で、ハローワークは、営業的な目的が無いことが大きな違いだと思います。
就職、転職で困っている方は、一度ハローワークに足を運んでみてください。